高畑勲、『かぐや姫の物語』をつくる。~ジブリ第7スタジオ、933日の伝説~

高畑勲監督による、ジブリ史上最大の野心作『かぐや姫の物語』。／その制作過程を約2年半にわたって記録した貴重なドキュメンタリー。／高畑勲監督が14年ぶりに完成させた映画『かぐや姫の物語』は、誰もが知るかぐや姫の筋書きはそのままに、誰も知ることのなかったその「心」を描くことで、日本最古の物語に隠された人間・かぐや姫の真実を描き出しました。／取材が始まったのは2011年5月5日、東日本大震災から間もない頃。東京都小金井市のスタジオジブリから少し離れて新設されたジブリ第7スタジオには、日本アニメーション界の精鋭達が結集していました。／日本のアニメーションの金字塔的映画『太陽の王子 ホルスの大冒険』から、TVアニメ『アルプスの少女ハイジ』や『赤毛のアン』、そして数々のジブリ作品において、常に新しい試みを行なってきた高畑勲監督のヴィジョンはスタッフたちになかなか共有されず、現場は混乱します。／一度は宮崎駿監督作品『風立ちぬ』と同日公開が発表されましたが、制作は遅れに遅れ、遂に『かぐや姫の物語』の公開は延期されることに…。しかし、高畑監督とスタッフは苦闘を重ね、映画は再び前進し始めます。／70歳を超えてなお新たな表現を切り拓こうとする高畑が「明らかに今日のひとつの到達点」と断言する映画「かぐや姫の物語」完成までの、後年伝説として語り継がれるであろう制作現場を明らかにする、933日間の記録。

製作:スタジオジブリ、脚本：東北新社