PINTSCOPE(ピントスコープ) 心に一本の映画があれば PINTSCOPE(ピントスコープ) 心に一本の映画があれば

【PSポッドキャスト#17】平塚千穂子×山田礼於監督

映画館に明かりを灯して。
映画『こころの通訳者たち What a Wonderful World』

誰かの記憶に残る映画体験を通して、映画の新たな魅力を発信する番組「PINTSCOPEポッドキャスト」。

#16に引き続き、東京・田端にある日本初のユニバーサルシアター「CINEMA Chupki TABATA」からお届けします。ゲストに、ドキュメンタリー映画『こころの通訳者たち What a Wonderful World』(2022年10月22日全国順次ロードショー)のプロデューサーであり、「CINEMA Chupki TABATA」代表である平塚千穂子さんと、監督を務められた山田礼於さんをお迎えして、「手話を見えない人に届ける」という正解のわからない挑戦にどう取り組んだのか、またお二人にとっての「映画館という場」や「心の一本の映画」について、お話を伺いました。

「見えない人」と「聞こえない人」を、
「人を介して」つなぐ

トークゲスト
「CINEMA Chupki TABATA」代表
平塚 千穂子
Chihoko Hiratsuka
1972年生まれ、東京都出身。2001年にバリアフリー映画鑑賞推進団体 City Lightsを設立。以後、視覚障害者の映画鑑賞環境づくりに従事。2016年日本初のユニバーサルシアター「CINEMA Chupki TABATA」を設立。その功績が讚えられ、第24回ヘレンケラーサリバン賞を受賞。本作にも音声ガイド制作者として出演。
監督
山田 礼於
Reo Yamada
フリーランスの映像作家。「インド発ロンドン行直行バス」(82)、「野生のアラスカ 365日」(86)など大型TV番組で人間ドキュメント作を数多く制作。その間イタリア・ローマ遺跡発掘記録を20年以上にわたって記録。さらに「孫のナマエ~鴎外パッパの命名騒動7日間」(14)などドキュメンタリードラマの演出も手掛ける。映画作品は『〈片隅〉たちと生きる 監督・片渕須直の仕事』(19)、『劇団桟敷童子~コロナとザシキワラシ』(21)。

FEATURED FILM

こころの通訳者たち What a Wonderful World
©️Chupki
『こころの通訳者たち What a Wonderful World』
耳の聴こえない人にも演劇を届ける「舞台手話通訳者」のドキュメンタリー作品『ようこそ 舞台手話通訳の世界へ』を、目の見えない人にも届けるため、音声ガイドをつける挑戦を記録したドキュメンタリー映画。

シネマ・チュプキ・タバタとは?

ユニバーサルシアター「CINEMA Chupki TABATA」
2001年から視覚障害者の映画鑑賞を言葉でサポートしてきたバリアフリー映画鑑賞推進団体 City Lightsが、2016年9月、1800万円の募金を集めて設立した、座席20席の小さな映画館。見えない人、聴こえない人、車いすの人、小さなお子様を連れた人、誰でも一緒に映画を楽しむことができる、日本で唯一のユニバーサルシアター。全ての映画にイヤホン音声ガイドと日本語字幕をつけて上映している。

平塚千穂子、山田礼於監督の「心の一本」の映画

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INFORMATION
『こころの通訳者たち What a Wonderful World』
出演:平塚千穂子 難波創太 石井健介 近藤尚子 彩木香里 白井崇陽 瀬戸口裕子 廣川麻子 河合依子 高田美香 水野里香 加藤真紀子
語り:中里雅子
監督:山田礼於
プロデューサー:平塚千穂子
制作:越美絵
撮影:金沢裕司
製作・配給:Chupki

シネマ・チュプキ・タバタにて先行公開中
10月22日(土)より新宿K's cinemaほか全国順次ロードショー
シネマ・チュプキ・タバタ 公式サイト: https://chupki.jpn.org/
©️Chupki
聴こえない人に生の演劇の感動を伝えたい。見えない人にありのままの映像を届けたい。

見えない人、聴こえない人、車いすの人、小さなお子様を連れた人、誰でも一緒に映画を楽しむことができる 日本で唯一のユニバーサルシアターのシネマ・チュプキ・タバタでは、上映する全ての映画に音声ガイドと 字幕をつけている。そんな映画館にある相談が持ち込まれたことから本作の企画がスタートした。

耳の聴こえない人にも演劇を楽しんでもらうために挑んだ、3人の舞台手話通訳者たちの記録。 その映像を目の見えない人にも伝えられないか? 見えない人に「手話」を伝えるには――。

コロナ禍のなかで進行した、見える人、見えない人、聴こえる人、聴こえない人たち個性豊かなメンバーによる「音声ガイド」づくり。ちょっと無茶かも・・・と思われたアイデアから見えない人と聴こえない人にも 対話が生まれ、互いに知らなかったことに気づいていく。演劇との架け橋になろうとした舞台手話通訳者たちの想いは、壁にぶつかりながらも音声ガイド創りを「諦めない」メンバーたちの想いを重ね、いつしか言語を超え、障害のあるなしを超えて、<こころ>のバトンを 繋いでいく。
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