映画・ドラマを囲みながら、みんなで考える
日時
2024年11月4日(月・祝)
開始:14時~(2時間30分程度)
場所
生活工房 4F ワークショップルームB
(東京都世田谷区太子堂4丁目1−1 キャロットタワー)
映画・ドラマを囲みながら、視覚障害者のキャラクター像について、みんなで考えるイベントの「みんなでトーク編」を開催いたしました。
主催の「視覚障害者とつくる美術鑑賞ワークショップ」は、全国の美術館や学校で、目の見える人、見えない人が言葉を介して「みること」を考える鑑賞プログラムを企画運営しています。
今回の「映画を囲んで行うワークショップ」は新たな取り組みであることが、会のはじめに代表の林建太さんから説明されました。
また、企画発案者である永尾真由さんから、私たちが持っているさまざまなステレオタイプ(先入観)を、ワークショップで見つめ直しながら、まだ「描かれていないマイノリティ像」を考えていきたいと、この会の趣旨についてのお話がありました。
詳しくはこちらをご覧ください↓
『映画・ドラマは視覚障害者をどのように描いてきたのか』
映画やドラマで主人公に限らず脇役としても視覚障害者が登場する作品はこれまでに多く存在しています。そのキャラクターや周囲との関係性の描かれ方には時代によって変遷があり様々なステレオタイプがあるように思われます。
私たち視覚障害者とつくる美術鑑賞ワークショップでは映像表現の中に現れるステレオタイプのあり方や、時代による変遷を調べてアーカイブを公開する研究プロジェクト『映画・ドラマは視覚障害者をどのように描いてきたのか』を始めました。
今後は時間をかけて映画・ドラマだけでなくアニメや漫画、古典の落語などについてもじっくり調べていきたいと思っています。そしてそのアーカイブを公開し多様な立場の皆さんと語り合っていきたいと思っています。
その後、2つのグループに分かれて、自己紹介後、リストと自身の映画体験をもとに、映画・ドラマに登場する視覚障害者のキャラクター像について話し合いました。
参加者の皆さんから、リストに載っていない「視覚障害者が登場する映画やドラマ」が挙げられたり、多様な立場の皆さんの映画体験を聞いたり、どんなキャラクター像が多く描かれているかなどをリストアップしたりすることで、私たちが持っているさまざまなステレオタイプがだんだんと見えてくる時間となりました。
〈みんなから届いた声〉
ワークショップ 感想
11月4日に開催された「目の見える人、見えない人が映画・ドラマ体験を語り合うワークショップ~『座頭市』から『恋です! ~ヤンキー君と白杖ガール~』まで〜」のみんなでトーク編に参加され、感想をお寄せいただいたみなさんの声をこちらに掲載します!(PINTSCOPE編集部で厳選し、掲載させていただいております)
ご参加いただき、ご感想をお寄せいただいたみなさん、ありがとうございました。
「ステレオタイプ」というのは映画を作る上で、主人公の設定を作りやすいという面から生まれてきており、だからこそ強い印象を与える演出を行われてきた。それが多様化の昨今において、少しずつであるが変わりつつあるのだろうと気付かされました。
それが達成した時、それこそワークショップで皆さんと話す中で出てきた、どの映画にも「背景の通行人として視覚障がい者が出た」時にそれが達成するのかもしれないとも思いました。
映画をつくる人間として、みなさんと話し合いをしながら視覚障害者のステレオタイプについて考えることができたのはとても貴重な経験でした。ステレオタイプな描写は、単に作品の質を下げるだけでなく、社会における他者理解の根本に関わる問題だと実感しました。
また、知識として視覚障害者の方も映画をご覧になることは知っていたものの、こんなに生き生きと映画を楽しんでいることは、今回の経験を経なければ知ることはできなかったと思います。そういう面でも自分自身のステレオタイプが打ち砕かれる体験でした。
初めてお会いした参加者の皆さんと、映画やドラマに登場する視覚障害の「ステレオタイプ」にどんなものがあるか、いろいろな作品の情報や参加者のご経験も踏まえて語り合えて、とても刺激的で充実したあっという間の時間でした。また参加したいです。
映画やドラマの中の視覚障害者像はその価値観や人生像なども背景となる社会の変化とともに大きく変わって行くだろうと思います。 同時に製作サイドの求めるものもかなり変貌しているのではないかと思う。
リストが素晴らしかったです。 一目で出演者の位置づけがわかりました。 特に「全盲」がズラッと並んでいたのには笑ってしまいました。 私は緑内障の自助グループにいたことがありますが、誰もが「緑内障診断=全盲の将来」で打ちのめされます。
また一般的な視覚障害者へのイメージも、メディアによる刷り込みが大きいと思います。それを表からも感じました。 今回、同じグループにメディアに携わる青年がおられたことに、大きな希望を持ちました。 もっとお話を聞けば良かったなあ、と帰りの電車で思いました。
次回のイベント参加者募集!
12月には、「みんなでマッピング編」を行います!
映画・ドラマに登場する視覚障害者を、今回のイベントで挙げられた視覚障害者のキャラクター像「特殊能力ある↔︎なし」「善人↔︎悪人」などのテーマにそって、みんなでリストを見ながらマッピングしていきます。
・『街の灯』(1931)
・『按摩と女』(1938)
・『座頭市物語』(1962)
・『セント・オブ・ウーマン 夢の香り』(1992)
・『スモーク』(1995)
・『コンタクト』(1997)
・『箱入り息子の恋』(2014)
・『見えない目撃者』(2016)
・『ゲット・アウト』(2017)
・『落下の解剖学』(2023)
・『殺人者のパラドックス』(2024)
など
さて、そこからどんな「描かれていないマイノリティ像」が見えてくるのでしょうか?
是非、ご参加くださいませ!
(前回のイベントに参加されなかった方も、参加可能です)
日時
2024年12月8日(日)
受付開始:18時〜
開始時間:18時30分~(2時間30分程度)
場所
生活工房 5F セミナールームAB
(東京都世田谷区太子堂4丁目1−1 キャロットタワー)
参加費
各回 1,000円(税込)
※参加費は受付にて当日支払いとなります
※現金のみのお支払いとなりますので、ご了承くださいませ
定員
36名
※応募人数が定員を超えた場合は、抽選にて決定いたします
※応募〆切後に、メールにてご連絡いたします
主催
視覚障害者とつくる美術鑑賞ワークショップ
企画協力
PINTSCOPE
お申し込みはこちらから↓
申込締切
11月24日(日)23:59
当選発表
応募人数が定員を超えた場合は、抽選にて決定いたします。
以下の日程までに当団体メールアドレスよりご連絡します。
11月26日(火)23:59
ぜひ、お気軽にご参加くださいませ。会場でお待ちしております!