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映画を見た日のアレコレ No.21

和田ラヂヲの映画日記
2020年9月27日

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なかなか思うように外に出かけられない今、どんな風に1日を過ごしていますか? 映画を観ていますか?
何を食べ、何を思い、どんな映画を観たのか。
誰かの“映画を観た一日”を覗いてみたら、どんな風景が見えるでしょう?
日常の中に溶け込む、映画のある風景を映し出す連載「映画を観た日のアレコレ」。
21回目は、漫画家 和田ラヂヲさんの映画日記です。
日記の持ち主
ギャグ漫画家
和田ラヂヲ
Radio Wada
愛媛県出身。’91年「週刊ヤングジャンプ」にてデビュー。
代表作に「和田ラヂヲのここにいます」
「ロッキン・ラヂヲ」「容赦ない和田ラヂヲ」
「和田ラヂヲの火の鳥」など。

2020年9月27日

午前中に起きる。良い天気だ。カラスも鳴いている。ずっとカブト虫のような夜型だったが、最近はミヤマクワガタのようなやや昼型である。虫の例えはイイとしてティッシュが切れていたので交換。新しいティッシュの一枚目を出そうとしたら何枚も出てしまった。ティッシュの一枚目の取り出しに失敗したのは人生で何度目かわからないが、ティッシュも進化しているハズなのにおかしなものだ。次に新しい一枚を取り出すのは今のティッシュがなくなった時なのだな…と不条理漫画のようなことを思いながら仕事のメールをチェック。電子メールは便利だ。不便だとこんなモノ誰も使わないだろう。今は仕事もすべてデジタルだ。液晶タブレットに直接描いてデータをメールで送信している。この先デジタルがどう進化するのか想像もつかない。乗り遅れずについてイケるのだろうかと思ったりもするが、有史以来みんな進化しているのだからノルしかないのだ。

このところ10月から始まる漫画家人生初の展覧会の準備等で慌ただしく過ごしている。そんな中、先日は話題のクリストファー・ノーラン監督作『TENETテネット』をIMAXで観た。一応、前日に同監督の『インセプション』を観てテンションを上げておいたが始まるとそんな事はどーでもよかった。んー、なるほどこういう内容だったのか。スゴい、スゴいと大きく頷きながら膝を打つぐらい外面は理解してる風だが内面はわかっていないような感じで映画館を後にした。だがこの感じがとても好きだ。何度も繰り返し観たくなる映画の予感に良い気分になった。

昔からSF映画は好きだ。好きな作品も色々あるが、未だに映画館の大スクリーンで観れないでいる作品がある。スティーブン・スピルバーグ監督作『未知との遭遇』である。原題は『Close Encounters of the Third Kind』(第三種接近遭遇)だが、邦題の『未知との遭遇』は見事だと思う。この映画は私が中学生の春に封切られた。夏には『スター・ウォーズ エピソード4/新たなる希望』の封切りも控えていてかなりSF熱が盛り上がっていた時期だ。そんな事もありその日はもう観たくて観たくてウズウズしながら映画館へ向かった。行く途中にもう一つ映画館があり、そこでは『ドクター・モローの島』というコレもちょっと気になる映画が上映されていた。バート・ランカスター主演の古典SF作だ。今でもよくわからないのだが、私は何を思ったのか『ドクター・モローの島』に入ってしまったのだ。あのウズウズはどうした。『ドクター・モローの島』はとても良い作品だったが、観ている途中から後悔が頭をもたげた。満足もしたが同時に後悔もした。もうお小遣いも無い。なぜ『未知との遭遇』を観なかったのか自分に腹が立った。「怒りは君を幸せにしたか」(※)という名言があるが、今でも絶賛後悔中だ。

夕方、家のテラスに並べられた植物鉢に水をやる。雑草も混じってなんだかよくわからない状態だが、和田植物園と呼んでいる。5月のことだが、その中に知らぬ間に力強く育った植物があった。植えた記憶はない。名前がわからずtwitterに画像をアップするとたちまち「それは万両です」と教えていただいた。縁起の良い植物らしい。良い気分になったのを思い出した。

※映画『アメリカン・ヒストリーX』で、スウィーニー校長が獄中のデレクに面会へ行った時にかけた言葉。

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PROFILE
ギャグ漫画家
和田ラヂヲ
Radio Wada
愛媛県出身。'91年「週刊ヤングジャンプ」にてデビュー。
代表作に「和田ラヂヲのここにいます」
「ロッキン・ラヂヲ」「容赦ない和田ラヂヲ」
「和田ラヂヲの火の鳥」など。
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