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映画を観た日のアレコレ No.67

プロフィギュアスケーター
村上佳菜子の映画日記
2022年6月8日

映画を観た日のアレコレ
なかなか思うように外に出かけられなかった時を経て、今どんな風に1日を過ごしていますか? 映画を観ていますか?
何を食べ、何を思い、どんな映画を観たのか。 誰かの“映画を観た一日”を覗いてみたら、どんな風景が見えるでしょう? 日常の中に溶け込む、映画のある風景を映し出す連載「映画を観た日のアレコレ」。
67回目は、プロフィギュアスケーター 村上佳菜子さんの映画日記です。
日記の持ち主
プロフィギュアスケーター
村上佳菜子
Kanako Murakami
1994年、愛知県生まれ。3歳からアイススケートを始め、2009年のJGPファイナル、2010年の世界ジュニア選手権で優勝。2014年はソチオリンピックに出場、同年の四大陸選手権で優勝した。
2017年に競技生活から引退。
現在はプロフィギュアスケーターとしてさまざまなアイスショーへの出演や解説者として活動するほか、タレントとしてテレビやイベントでも活躍中。

2022年6月8日

今日は、久しぶりのオフの日。

目覚ましもかけていないのに、いつものルーティンで6:30に起きちゃった。

私の宝物、可愛いワンズ(愛犬2匹を私はこう呼んでいる)は、
「え、もう起きるんですか? もう少し寝ませんか?」
と眠そうな目で訴えているのがわかる。

しょうがないなぁ
君たちがそう言うなら、もう少しベットでゴロゴロしようではないか。

そういいながら、もう一度ベットに寝転がる。
はい、そうです。
もちろん、そのまま二度寝です。

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窓の方から感じる太陽の暖かさに誘われて、目が覚めた。
久々の二度寝だったなぁ、気持ちいい〜。
と思いながら、携帯で時間を確認すると、お昼前だった。
それでも、まだ眠そうなワンズに、
おはよ〜
と言いながら2匹の全身をなでくりまわす。

これが、村上家の朝のルーティン。

ルーティンを終えた私は、キッチンで黒豆茶を淹れて、買ったばかりのソファーに座り、一気飲みした。

っふ〜、良い朝だ。

さて、今日はどんな1日にしようか。

最近は自分と向き合う時間が取れていなかったから、ちょうどいいや。ゆっくり考えよう。

今、私の心が求めているものは何だろうか。

優しさ? 感動?? 切なさ??? 刺激????
それとも、愛情?

ジェットコースターのような、めまぐるしい日々から“フッ”と自分を解放して、私の心に聞いてみる。

忙しなく “トクントクン”と動き続ける心臓を手で包み込み………

目を瞑る。
すると聞こえてくる。

ちょっと恥ずかしいけれど、ぴったりな言葉。

“心温まる愛”

何だかこう……赤色に近いオレンジみたいな愛情。
別に病んでるとかじゃないんだけど笑
時々あるんだよね、私って。

でも、大丈夫。

私は知ってるんだ。

この感情に、ピッタリな映画を。

よし、今日は「映画を観る日」にしよう。

早速、ラテを片手にソファーにあぐらを描いて、リモコンのスイッチをつける。
チョコレートも忘れずに♡

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始まると流れてくる、ピアノのメロディー。

この映画を何度も観ている私には、この素敵なメロディーは、物語の全てを語っていると自負している。

こういう素敵な音楽を聴くと、氷の上で滑りたくなる。
職業病だね。

この素敵なメロディーと共にストーリーも始まって行く。

老人男性が、認知症を患っている老婦人へ、ノートに描かれた、ある物語を語り始める。

その舞台は、1940年代のアメリカ。

裕福な家庭で大切に育てられている一人娘のアリー。
街の材木屋で働く青年ノア。

この物語は、2人の壮絶なラブストーリー。

夏の間だけ両親と遊びに来ていたアリーに、ノアは一目惚れして猛アタック。

その姿もかっこいいんだよなぁ。
私も、一度で良いから、あんな風にアタックされてみたいって、毎回思ってしまう。

始め、気はないアリーだったけれど、ノアの猛アタックにより、次第に2人は付き合うようになる。

2人のラブラブさは、誰もが憧れると思う。
もちろん、私もその1人。

だけど、そこに立ちはだかったのは、アリーの両親。
両親の反対が原因で2人は喧嘩になってしまう。

その時別れ際に、アリーが泣きながら言った一言が、とても切ないの。

「いつもの喧嘩よね⁉︎ 明日には、元通りよね⁉︎」

でも、ノアは、何も言わずにその場を離れてしまう。

結局、次の日にアリーは急遽、お家に帰ることになって、2人は必然的に別れる事に………

うぅ〜。
切ないし、もどかしすぎる。
だって自分の意志じゃなく別れなきゃいけないんだもん。

その後ノアは、アリーに手紙を書き続けるが、返事が返ってくることはなかった。

え? 物語終わっちゃうじゃん! って思うんだけど、ここから。

大人になった2人。

なんと、ここから何度か“たまたま”が重なって、再び2人は出会えるの。
もう一度会えたことでお互いが、まだお互いを愛してると知ったりするんだけど………

はぁ〜。。。

アリーには婚約相手がいたり………
またもや、すんなりとは、上手くいかない。

アリーは、婚約相手とノアとの間で揺れ動く。

はっきりしな‼︎
って思うんだけど、私も優柔不断だから、わからなくもなかったりする。笑

そこからアリーの葛藤が始まるんだけど、ノアがずっと送り続けていた手紙を、このタイミングで母から受け取る事になる。

つまり、アリーのママが届いていた手紙を、隠していたの。

ママが反対をする理由も、ここでわかるんだけど、2人の愛の深さの方が勝ったんだね。

そして!

色んなことがあったけど、最後はノアの元にアリーは帰ってくる。

やった!

そこで再び、現在のシーンに変わる。

病で何も覚えていない老婦人が物語を聴いて言う。

私は、初めて観た時に、その一言で衝撃が走ったのを今でも覚えている。

「思い出した。私たち………それ、私たちね」

そう。
物語を読んでいた老人男性が、ノア。

認知症を患っている老婦人が、アリー。

症状が重いはずのアリーが、2人の物語を聴いたことで、ノアを思い出す。

まさに温かい愛の奇跡。

でも、5分として持たずに、また忘れてしまうの。

ただ、ここから………

この映画の最大の【愛の奇跡】が起きる。

あえて、ここには書かないでおこうっと。

涙、感動、憧れ無しには、観れないこの映画。

やっぱり、この映画がピッタリだった。

温かい愛を感じることができた私の心。

この映画のタイトルは、

『きみに読む物語』

満たされた私の心は、ポカポカとオレンジ色に温まっている。

さぁ、次は何を観ようかな。

心に聞いてみよう。

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PROFILE
プロフィギュアスケーター
村上佳菜子
Kanako Murakami
1994年、愛知県生まれ。3歳からアイススケートを始め、2009年のJGPファイナル、2010年の世界ジュニア選手権で優勝。2014年はソチオリンピックに出場、同年の四大陸選手権で優勝した。
2017年に競技生活から引退。
現在はプロフィギュアスケーターとしてさまざまなアイスショーへの出演や解説者として活動するほか、タレントとしてテレビやイベントでも活躍中。
FEATURED FILM
監督:ニック・カサヴェテス
原作:ニコラス・スパークス
出演:ライアン・ゴズリング、レイチェル・マクアダムス、ジェイムズ・ガーナー、ジーナ・ローランズ
とある療養施設に独り暮らす初老の女性。彼女は若かりし情熱の日々の想い出を全て失っていた。そんな彼女のもとへデュークと名乗る初老の男が定期的に通い、ある物語を読み聞かせている。それは古き良き時代、アメリカ南部の夏の恋物語だった――。1940年、ノース・カロライナ州シーブルック。裕福な家族とひと夏を過ごしにやって来た少女アリーは、そこで地元の青年ノアと出会う。その時、青年のほうは彼女こそ運命の人と直感、一方のアリーもまたノアに強く惹かれていくのだった。こうして、2人の恋は次第に熱く燃え上がっていくのだが…。
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