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映画を観た日のアレコレ No.73

写真家・ビデオグラファー
大石祐介の映画日記
2022年8月23日

 

映画を観た日のアレコレ
なかなか思うように外に出かけられなかった時を経て、今どんな風に1日を過ごしていますか? 映画を観ていますか?
何を食べ、何を思い、どんな映画を観たのか。 誰かの“映画を観た一日”を覗いてみたら、どんな風景が見えるでしょう? 日常の中に溶け込む、映画のある風景を映し出す連載「映画を観た日のアレコレ」。
73回目は、写真家・ビデオグラファー 大石祐介さんの映画日記です。
日記の持ち主
写真家・ビデオグラファー
大石祐介 | (MARCOMONK)
Yusuke Oishi
函館出身
Photographer, Videographer, Collage, WEB MAGAZINE 『GOOD ERROR MAGAZINE』副編集長
余韻を残しつつも刹那的な表現が観るものを惹きつけ、国内外のアーティストやファッション、雑誌、広告など幅広いジャンルで活躍する。
2018年にNew Yorkのローカルなライフタイルを一冊にまとめた写真集『LIFE THROUGH MY EYES』を発売。
2022.3.9発売 “菅田将暉 2020-21 SONGS 『COLLAGE』”のアルバムジャケットを自ら撮った菅田将暉の写真のみでコラージュ制作。

2022年8月23日

今日は割と早起き。朝起きてぼ~っとしながら水を一杯。
身体が起きてきたら、覚えたてのシャドーボクシングを。中々ステップワークが難しい。
今日は右フックを強めに! なんて思いっきり拳を振ったら首筋を痛める。痛い。
そもそも、この歳になって何を目指しているのかわからくなるが、子供の頃に闘いたいと思っていた本能が呼び起こしているのではと。
今思い返すと、小学生の時に観た『どついたるねん』という映画でボクシングやるぞなんて夢見たものの、近鉄バファローズの試合を観て野球に夢中。バルセロナオリンピックの中継の後はドリームチームに憧れバスケに没頭。
子供の心変わりなんてこんなものだ。

いつもなら、午前中になるべく苦手な仕事を片付け、終わってしまえばゆっくり家で過ごすか、チャリンコに乗りとりあえず適当に走る。
当てもなく走る時もあれば、友人の家や事務所に遊びに行く時もある。
走ってる時は色々アイデアが沸いてくるので楽しいが、降りた頃には忘れてるという。歳をとるというのは、こういうことなのだろうか。
だが、今日は朝から首を痛めて動くのが辛い。思ったよりも痛かった。
チャリンコはやめておこう。

こんな時はインプットの時間だ。時間はたっぷり。
本でも読むか、映画でも観るか、首を冷やしながら考える。いざ何かを選ぶとなると悩みどころではあるが…。

よし、ここは子供の頃観た映画でも観てみようかな。
ここで思い浮かぶのは、『カンフーキッド/好小子』、『キャノンボール』、『ポリスアカデミー』。
先日も『プロジェクトA』を観たばかり。どんな子供だったか想像がつく作品たちだ。

悩みながらDVDや本が並ぶ棚を見てみると、『ワイルド・スタイル』のビデオが。もう一度歴史の勉強でも、と思いながら手にとるもデッキがない為断念。

とりあえず、お腹が空いたので、さっき見つけた『ワイルド・スタイル』のサントラをかけながらノリノリで昼食探し。しかし首を縦に振ってしまい痛めてたことに気づく。痛い。
痛みを堪えながら、先日姉が送ってくれた地元・函館のソウルフード“やきそば弁当”を食べることに。
東京に来てからは、ペヤングやUFO、一平ちゃんなど色んなカップ焼きそばにお世話になっているが、湯切りで捨てるお湯を出汁にするスープがある“やきそば弁当”は格別だ。

結局、食べ終わった後はNetflixで作品選び、辿り着いた作品は何回観たかわからない『岸和田少年愚連隊』。
これはもう、インプットというか、
きっと、前日の甲子園で優勝した仙台育英の監督が言った、

「青春って、すごく密なので」

に完全に引っ張られた。

時代は70年代で内容は荒々しくもグッとくる青春群像劇。大好きな芸人さん達もたくさん出てきて、とても中学生には見えないけど、それを忘れさせるぐらい、演技にグッと引き込まれる。
音楽もまた素敵で、その時代、その情景を彩る楽曲は経験したことの無い時代に、思わずタイムスリップしてしまう。

観始めたら106分あっという間だ。
改めて思う。青春って密なんだな。
この映画みたいな破茶滅茶な過ごし方をしてきたわけではないものの、学生時代なんて只々ふざけたあの時間は、何も考えずに真っ直ぐに生きれた貴重な時間。
当たり前のようで、当たり前ではない時代になった今、あの時代を過ごせたことに感謝しながら、好きな子にフラれたり、バスケ部クビになったり、他校のヤンキーにボコボコにされたり……。

大切に心にしまっておこう。

そういえば、どこかに「岸和田少年愚連隊」シリーズの小説も全巻あるはずだ。
もう一度探して読んでみようかな。

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PROFILE
写真家・ビデオグラファー
大石祐介 | (MARCOMONK)
Yusuke Oishi
函館出身
Photographer, Videographer, Collage, WEB MAGAZINE 『GOOD ERROR MAGAZINE』副編集長
余韻を残しつつも刹那的な表現が観るものを惹きつけ、国内外のアーティストやファッション、雑誌、広告など幅広いジャンルで活躍する。
2018年にNew Yorkのローカルなライフタイルを一冊にまとめた写真集『LIFE THROUGH MY EYES』を発売。
2022.3.9発売 “菅田将暉 2020-21 SONGS 『COLLAGE』”のアルバムジャケットを自ら撮った菅田将暉の写真のみでコラージュ制作。
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