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映画を観た日のアレコレ No.81

怒髪天
増子直純の映画日記
2023年3月5日

映画を観た日のアレコレ
なかなか思うように外に出かけられなかった時を経て、今どんな風に1日を過ごしていますか? 映画を観ていますか?
何を食べ、何を思い、どんな映画を観たのか。 誰かの“映画を観た一日”を覗いてみたら、どんな風景が見えるでしょう? 日常の中に溶け込む、映画のある風景を映し出す連載「映画を観た日のアレコレ」。
81回目は、怒髪天 増子直純さんの映画日記です。
日記の持ち主
ミュージシャン
増子直純
Naozumi Masuko
1966年4月23日生まれ、北海道札幌市出身。
84年結成のロック・バンド“怒髪天”のボーカル。一度見たら忘れられないエモーショナルなライブスタイルと、その真逆をいく流暢なMCが混在するステージは圧巻。その気さくなキャラクターで「兄ィ」の愛称で親しまれている。お宝鑑定団へ出演する程のヘドラコレクターであり生粋のゲーマー。
また、関ジャニ∞、ももいろクローバーZ への歌詞提供、TVCM、映像/舞台作品出演も積極的に行うなどマルチに活躍中。怒髪天としては、2014年に日本武道館公演を成功させるなど中年バンドのパイオニア的存在として破竹の勢いで活動の幅を広げている。

2023年3月5日 日曜日

三日前に「アラン・メンケン」ソロコンサートに行ってきた。

嗚呼、それはもう夢のような時間。

世界中の誰もが耳にした事のあるディズニーの名曲の数々を作ったワールドクラスのレジェンド本人が半生を語り、作曲時のエピソードを交え、ピアノ生演奏で歌ってくれるなんて奇跡と呼ばずに何と呼ぶ!

例えるなら「ジョン・レノン」クラスですよマジで。
感動なんて言葉では到底表せない。
全曲イントロでマジ号泣ですよ当たり前に。
いやもう神降臨ですわ。

そのコンサートの中で知った衝撃の事実。
Blu-rayも持っている、とある大好きな映画の音楽もアラン・メンケン作だったとは!
そりゃ好きになるわけだと思わず叩いた膝が粉砕骨折するくらい合点がいったね。
こいつは確認の意味も込めて早々にもう一度観なければならんと。

からの、今日であります。
昼過ぎまで自堕落に惰眠を貪り体力満タン。
顔洗って部屋着に着替え、お気に入りのディズニーのマグカップになみなみのコーヒーを片手に俺の定位置のソファーへ。
さぁ準備万端! 観たろやないかいー!

『リトルショップ・オブ・ホラーズ』(1986)

初めて観たのはもう30年前にもなるか。
それまで正直な話、ミュージカルなんて論外だと思っていた。
だってリアルなシーンからなんの前触れもなく歌いだした挙句に踊り出すなんて正気の沙汰じゃねぇなと。

しかしその概念を覆してくれたのが何を隠そうこの作品だったのだ。
素晴らしい楽曲の数々が物語を何倍も楽しく、切なく観せてくれる。
今になればそりゃそうだよ天才アラン・メンケンの曲だもの間違いない。

…で、観終えたあと

「ミュージカル最高!」

てなもんですよ俺なんかチョロいぜ(笑)

今回改めて観て再確認したのは、記憶していた以上に俺の好きな要素てんこ盛りだったって事。

特に「DENTIST!」と言うスティーブ・マーティン扮するサディストの歯医者の曲なんかマジ最高過ぎてチビるぐらいである!

件のコンサートで、メンケン家が代々歯科であった事により楽曲に更なるブーストがかかったエピソードを知って観ると余計に楽しかった。

しかもこんなに豪華キャストだったのか!? と魂消たまげるくらい贅沢なキャスト!

いやーマジ最高。
またすぐおかわり間違いなしだなコレ。

※『リトルショップ・オブ・ホラーズ』(1986)は、ロジャー・コーマン監督の映画『リトル・ショップ・オブ・ホラーズ』(1960)のミュージカル版舞台を映画化した作品。

怒髪天 増子直純の映画日記

↓『リトルショップ・オブ・ホラーズ』(1986)のサントラはこちら

『リトルショップ・オブ・ホラーズ』オリジナル・サウンドトラック

BACK NUMBER
INFORMATION
『GOLDFISH』
出演:永瀬正敏  北村有起哉 渋川清彦 /町田康 /有森也実
増子直純(怒髪天) 松林慎司 篠田諒 山岸健太 長谷川ティティ 成海花音
Skye(WENDY)Johnny(WENDY) Sena(WENDY) Paul(WENDY) 山村美智
林家たこ蔵 うじきつよし Mioko RICO(REGINA)
PANTA(頭脳警察) 稲田錠(G.D.FLICKERS) 豪起 まちゃまちゃ 井上あつし(ニューロティカ)
仲野茂(亜無亜危異) 藤沼伸一(亜無亜危異) 寺岡信芳(亜無亜危異) ユウミ

監督:藤沼伸一
企画・プロデュース:小林千恵
エグゼクティブプロデューサー:篠田学
プロデューサー:片嶋一貴
脚本:港岳彦 朝倉陽子 
撮影:堀部道将
照明:福田裕佐
録音:臼井勝
美術:仲前智治
美術デザイナー:松葉明子
装飾:天野竜哉
衣裳:橋爪里佳
ヘアメイク:野本滋代
編集:福田浩平
音楽:藤沼伸一 山下尚輝
音響効果:小林孝輔
助監督:石川真吾
エンディングテーマ「心の銃」(作詞/作曲:アナーキー)

企画:パイプライン ミュージック・プランターズ
製作プロダクション:ポップライン ドッグシュガー
協賛:ロック酒 都商会
特別協力:奈良美智
配給・宣伝:太秦 パイプライン
製作:GOLDFISH製作委員会
共同製作:沖潮開発
2023年/99分/カラー/シネマスコープ/DCP 5.1ch

3月31日(金) シネマート新宿、シネマート心斎橋ほか全国順次公開
©2023 GOLDFISH製作委員会
80年代に社会現象を起こしたパンクバンド「ガンズ」。人気絶頂の中、メンバーのハル(山岸健太)が傷害事件を起こして活動休止となる。 そんな彼らが、30年後にリーダーのアニマル(渋川清彦)の情けなくも不純な動機をきっかけに、イチ(永瀬正敏)が中心となり再結成へと動き出す。 しかし、いざリハーサルを始めると、バンドとしての思考や成長のズレが顕になっていく。ためらいながらも、音楽に居場所を求めようと参加を決めたハル(北村有起哉)だったが、空白期間を埋めようとするメンバーたちの音も不協和音にしかならず、仲間の成長に追い付けない焦りは徐々に自分自身を追い詰めていった。 そして、以前のように酒と女に溺れていったハルの視線の先に見えてきたものは――。
PROFILE
ミュージシャン
増子直純
Naozumi Masuko
1966年4月23日生まれ、北海道札幌市出身。
84年結成のロック・バンド“怒髪天”のボーカル。一度見たら忘れられないエモーショナルなライブスタイルと、その真逆をいく流暢なMCが混在するステージは圧巻。その気さくなキャラクターで「兄ィ」の愛称で親しまれている。お宝鑑定団へ出演する程のヘドラコレクターであり生粋のゲーマー。
また、関ジャニ∞、ももいろクローバーZ への歌詞提供、TVCM、映像/舞台作品出演も積極的に行うなどマルチに活躍中。怒髪天としては、2014年に日本武道館公演を成功させるなど中年バンドのパイオニア的存在として破竹の勢いで活動の幅を広げている。
FEATURED FILM
監督:フランク・オズ
出演:リック・モラニス、エレン・グリーン、ビンセント・ガーデニア
“ハウス育ちの笑いが鈴なり”
吸血植物が歌い踊る、異色コメディ。

コメディでラブストーリー、おまけに宇宙からやって来た歌う巨大植物が主役の傑作カルト作品――そんな映画、『リトルショップ・オブ・ホラーズ』以外ありえない! 1986年の公開に至るまで、本作は実にややこしい経緯をたどっている。短編小説として生まれ、低予算の映画化を経て、オフブロードウェイでミュージカル化され、ようやくフランク・オズ率いるチームの手により、このダークでキテレツな映画が誕生した。ディレクターズカット版も収録されたこの特別版パッケージでは、ファンにもあまり知られていない、公開版よりもはるかに不気味なエンディングも観ることができる。
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