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映画の言葉『リトル・フォレスト 夏・秋』ユウ太のセリフより

「自分自身の体でさ、実際にやったことと、その中で感じたこと考えたこと、自分の責任で話せるのってそのぐらいだろ?」

『リトル・フォレスト 夏・秋』橋本愛
©「リトル・フォレスト」製作委員会
映画の中の何気ない台詞が、
あなたにとっての特別な“言葉”となり、
世界を広げ、人生をちょっと豊かにしてくれるかもしれない。
そんな、映画の中の言葉を紹介します。

自分自身の体でさ、実際にやったことと、
その中で感じたこと考えたこと、
自分の責任で話せるのってそのぐらいだろ?

By ユウ太

『リトル・フォレスト 夏・秋』より

五十嵐大介の漫画を映画化した『リトル・フォレスト 夏・秋』の主人公・いち子(橋本愛)は、一度都会に出てから、生まれ育った田舎の集落に戻ってきた若い女性。いち子は集落の人々と交流し、野菜や米を育て、料理を丁寧に作って暮らしています。そうやって自然と向き合いながら、彼女が自分自身を見つめていく姿が描かれます。

この言葉は、近所に住むいち子の後輩・ユウ太(三浦貴大)のもの。いち子と同じUターン組であるユウ太は、故郷に帰ってきた理由を「他人が作ったものを右から左に移してるだけの奴ほど威張ってる。薄っぺらな人間のカラッポな言葉を聞かされるのにウンザリした」と語ります。

日々SNSを眺めていると、知った風な言葉が溢れているのに気づかされます。失敗した人を上から目線で袋叩きにする言葉、懸命に努力したり戦ったりしている人を冷笑する言葉。失敗し傷ついたことがある人間ならば、そう簡単に他人を揶揄することなどできないでしょう。あまりに多くの情報に触れて「経験した気になっている」からこそ、簡単に無責任な言葉を巻き散らせるのかもしれません。

誰もが野菜を育て、生き物をほふる経験をするのは難しい。でも、自分の無知と無経験を自覚し、想像力を働かせることはできるはず。言葉を紡ぐとき、この言葉を胸に「自分の責任で話せること」を常に考えていたいと思います。

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FEATURED FILM
リトル・フォレスト 夏・秋【Blu-ray】
原作:五十嵐大介『リトルフォレスト』(講談社「アフタヌーン」所載)
監督・脚本:森淳一 『Laundry』『重力ピエロ』
フードディレクション:eatrip
音楽:宮内優里
主題歌:「夏」、「秋」FLOWER FLOWER(gr8!records)
キャスト:橋本愛 三浦貴大 松岡茉優 温水洋一 桐島かれん

2015年1月28日リリース
発売・販売元:松竹株式会社
©「リトル・フォレスト」製作委員会
“小森”は東北のとある村の中の小さな集落。いち子は一度都会に出たけれど、自分の居場所を見つけることができず、ここに帰ってきた。近くにスーパーやコンビニもない小森の生活は自給自足に近い暮らし。稲を育て、畑仕事をし、周りの野山で採った季節の食材から、毎日の食事を作る。

夏は畑で採れたトマトを使ったパスタや麹から作った米サワー、秋には山で採ったくるみの炊き込みごはん、栗の渋皮煮―。四季折々に様々の恵みを与える一方で、厳しさも見せる東北の大自然。時に立ち止りながら、自分と向き合う日々の中で、いち子はおいしいものをもりもり食べて明日へ踏み出す元気を充電していく・・・・・。
PROFILE
映画・演劇ライター
八巻綾
Aya Yamaki
映画・演劇ライター。テレビ局にてミュージカル『フル・モンティ』や展覧会『ティム・バートン展』など、舞台・展覧会を中心としたイベントプロデューサーとして勤務した後、退職して関西に移住。八巻綾またはumisodachiの名前で映画・演劇レビューを中心にライター活動を開始。WEBサイト『めがね新聞』にてコラム【めがねと映画と舞台と】を連載中。
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