
あなたにとっての特別な“言葉”となり、
世界を広げ、人生をちょっと豊かにしてくれるかもしれない。
そんなに苦しまなくていいんだよ
By 恭一
『小さいおうち』より
「Truth or Dare?(真実か挑戦か)」というパーティーゲームをご存知ですか? “Truth”を選んで質問に正直に答えるか、“Dare”を選んで命令に挑戦するかを選択するのがルールです。例えば「誰にも言ったことがないあなたの秘密は?」 と質問されることがあるかもしれないこのゲームで、あなたは、躊躇なく“Truth”を選ぶことができますか?
『小さいおうち』の舞台は昭和初期。タキ(黒木華)は、赤い屋根の小さなおうちで女中として働き始めます。華やかで美しい雇い主の妻・時子(松たか子)を慕い穏やかな日々を過ごすタキ。やがて時子は主人の部下である青年・板倉(吉岡秀隆)と親密になっていきます。しかし、戦争は容赦なく時子と板倉を引き裂こうとしていました。ふたりの不倫を知るタキは大きな葛藤を抱えつつ、ある行動を取るのですが……。
数十年後。老人となったタキ(倍賞千恵子)は親戚の青年・健史(妻夫木聡)に言われて、自身の半生を文章にしていきます。しかし、ある場面を最後に執筆は止まり、そのうちタキは亡くなってしまいました。健史は時子の息子・恭一(米倉斉加年)を探し当て、一緒にタキの遺品の中にあった手紙の封を開けます。そして、タキが犯した小さな罪を知るのでした。
母親の不倫とタキの罪を知った恭一は、タキにこう伝えたいと語ります。
「そんなに苦しまなくていいんだよ」
誰にも打ち明けられなかったタキの密かな恋心と小さな罪。
「君の小さな小さな罪は、もうとっくに許されているんだからね」
この許しの言葉の力はとても大きく、健史はタキを想って泣き崩れます。何十年もタキを縛り付けていた後悔が、この短い言葉によって空に溶けていくような気がしました。
「Truth or Dare?」の選択を迫られたとき、「Truth」と答えることを躊躇するような秘密や後悔は、きっと誰にでもあるはず。誰にも伝えられないと心の中にしまいこんでいたあなたの想いを、勇気を出して誰かに打ち明けてみたら、苦しみが溶けていくかもしれませんよ。
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