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映画の言葉

「他の人の気持ちが分からないなんて当たり前じゃないか。
分からないから興味を持つんだろ。分からないから話をするんだろ。」

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©2013「舟を編む」製作委員会
映画の中の何気ない台詞が、
あなたにとっての特別な“言葉”となり、
世界を広げ、人生をちょっと豊かにしてくれるかもしれない。
そんな、映画の中の言葉を紹介します。

他の人の気持ちが分からないなんて当たり前じゃないか。
分からないから興味を持つんだろ。分からないから話をするんだろ。

By タケ

『舟を編む』より

私はRPGゲームが大好きです。主人公は大抵ちいさな村に住む少年や少女で、守られた安全な場所から、啓示を受けて危険な外の世界へと出ていくことで冒険がスタートします。

『舟を編む』は、出版社の辞書編集部で新しい辞書をつくるために奮闘する人々を描いた作品です。主人公の馬締光也(松田龍平)は相当な読書家で、言葉に対して誠実かつ敏感。辞書作りにうってつけの人物でした。そんな彼の悩みは、他人とうまくコミュニケーションを取れないこと。「相手の気持ちがわからない」と悩む彼に対して、下宿先の大家さん・タケ(渡辺美佐子)が口にしたのがこの言葉です。「他の人の気持ちが分からないなんて当たり前じゃないか。分からないから興味を持つんだろ。分からないから話をするんだろ。」

本作は【辞書を作る】ことを通じて、言葉は生きていること、大きなパワーを持っていることを教えてくれます。言葉を使うことで、人は世界を知ることができます。言葉を使うことで、人は自分の想いを相手に伝えることができます。ゲームで例えるならば、自分の中だけで言葉と戯れていた光也に、タケは啓示を与えたのです。「相手を知るために言葉を使え」と。次の日から、言葉を携えて光也は冒険を始めました。人生という冒険は、待っているだけでは始まりません。言葉を武器に、盾に、回復薬にして、広い世界へと飛び出さなければ!

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FEATURED FILM
舟を編む
監督:石井裕也『川の底からこんにちは』『あぜ道のダンディ』『ハラがコレなんで』
原作:三浦しをん「舟を編む」(光文社刊)
脚本:渡辺謙作
音楽:渡邊崇
出演者:松田龍平/宮﨑あおい/オダギリジョー/黒木華/渡辺美佐子/池脇千鶴/鶴見辰吾/伊佐山ひろ子/八千草薫/小林薫/加藤剛
©2013「舟を編む」製作委員会
出版社・玄武書房に勤める馬締光也(まじめ みつや)は、営業部で変わり者として持て余されていたが、言葉に対する天才的なセンスを見出され、辞書編集部に異動になる。新しい辞書「大渡海(だいとかい)」――見出し語は24万語。完成まで15年。編集方針は「今を生きる辞書」。個性派ぞろいの辞書編集部の中で、馬締は辞書編纂(へんさん)の世界に没頭する。

そんなある日、出会った運命の女性。しかし言葉のプロでありながら、馬締は彼女に気持ちを伝えるにふさわしい言葉がみつからない。問題が山積みの辞書編集部。果たして「大渡海」は完成するのか?馬締の思いは伝わるのだろうか?
PROFILE
映画・演劇ライター
八巻綾
Aya Yamaki
映画・演劇ライター。テレビ局にてミュージカル『フル・モンティ』や展覧会『ティム・バートン展』など、舞台・展覧会を中心としたイベントプロデューサーとして勤務した後、退職して関西に移住。八巻綾またはumisodachiの名前で映画・演劇レビューを中心にライター活動を開始。WEBサイト『めがね新聞』にてコラム【めがねと映画と舞台と】を連載中。
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