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映画の言葉『TSUKIJI WONDERLAND(築地ワンダーランド)』のセリフより

「技術とかね、魚も大事だけど、そこに対する気持ちが一番大事なんですよ」

©2016 松竹
映画の中の何気ない台詞が、
あなたにとっての特別な“言葉”となり、
世界を広げ、人生をちょっと豊かにしてくれるかもしれない。
そんな、映画の中の言葉を紹介します。

技術とかね、魚も大事だけど、
そこに対する気持ちが一番大事なんですよ

By 塩原孝

『TSUKIJI WONDERLAND(築地ワンダーランド)』より

自粛生活も長くなってきました。ずっと家という単調な日々を過ごす中で、我が家の一番の楽しみは食事です。いつもは作らないような料理を作ってみたり、テイクアウトやデリバリーでちょっと贅沢してみたり。家庭内では食事についての話題が増え、「今日は何を食べようか?」「今日のご飯は美味しいね」と笑い合っています。

『TSUKIJI WONDERLAND』は、移転前の築地市場を1年以上かけて取材したドキュメンタリー。魚を預かる卸売業者、目当ての魚をセリで買い付ける仲卸、仲卸から買った魚を消費者へ届ける職人や魚屋さん……幾人も登場するプロの表情や言葉を通して、築地市場に脈々と伝えられてきた文化と熱量を感じることができる作品です。

この言葉は仲卸の塩原孝さんが語った言葉ですが、登場する人々は皆同じことを口にしていました。卸売業者は漁師のために、仲卸は自分を信じる客のために、職人は店に来る人のために、魚屋さんは消費者に直接魚の良さを伝えるために、魚を売り、魚を買うのだと。

私たちの口に入る食材は、たくさんの人が気持ちを込めて本気で繋いできたものです。普段よりも食べることに時間を割ける今だからこそ、その気持ちを受け止めながら大切に味わいたいですね。

PINTSCOPEでは、TOPページで「映画の言葉」を定期的に更新中!

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FEATURED FILM
TSUKIJI WONDERLAND (築地ワンダーランド)[Blu-ray]
監督・脚本・編集:遠藤尚太郎
音楽:Takahiro Kido
出演(取材協力):
築地で働く人々(仲卸ほか) / すきやばし次郎 鮨さいとう  すし匠  第三春美鮨 㐂寿司 石かわ 銀座小十 神宮前樋口 ESqUISSE みかわ是山居 道場六三郎 レネ・レゼピ(ノーマ) ふぐ料理浅草みよし 新田亜素美 森田釣竿 テオドル・ベスター(文化人類学者) 服部幸應 山本益博 犬養裕美子 岩村暢子ほか
©2016 松竹
世界7カ国9つの国際映画祭で上映され絶賛された、注目のフード・ドキュメンタリー。世界一の魚市場と称され、世界中のトップシェフから観光客まで多くを魅了する”築地市場”。撮影困難といわれる築地に、初めて1年4ヵ月に渡る長期撮影を敢行。そこに集う魚のプロフェッショナルたちの日々の営みと、彼らの使命感に満ちた、熱き生き様に迫る。豊かな四季と世界で唯一無二の市場の姿を通して、知られざる日本の食文化の神髄に迫る傑作フード・ドキュメンタリー!
PROFILE
映画・演劇ライター
八巻綾
Aya Yamaki
映画・演劇ライター。テレビ局にてミュージカル『フル・モンティ』や展覧会『ティム・バートン展』など、舞台・展覧会を中心としたイベントプロデューサーとして勤務した後、退職して関西に移住。八巻綾またはumisodachiの名前で映画・演劇レビューを中心にライター活動を開始。WEBサイト『めがね新聞』にてコラム【めがねと映画と舞台と】を連載中。
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