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映画の言葉『フォレスト・ガンプ/一期一会』ママ・ガンプのセリフより

「人生はチョコレートの箱。食べるまで中身はわからない」

© 1994 by Paramount Pictures.All Rights Reserved.
映画の中の何気ない台詞が、
あなたにとっての特別な“言葉”となり、
世界を広げ、人生をちょっと豊かにしてくれるかもしれない。
そんな、映画の中の言葉を紹介します。

人生はチョコレートの箱。
食べるまで中身はわからない

By ママ・ガンプ

『フォレスト・ガンプ/一期一会』より

皆さんは、子どもの頃に抱いた将来の夢を叶えていますか? 見事に叶えたという人、まるで違う人生を歩んでいる人、忘れてしまった人、夢なんてはじめからなかった人、色々なパターンがあると思います。では、夢や目標を叶えられなかった人生は不幸なのでしょうか? 『フォレスト・ガンプ/一期一会』は、「そんなことはないよ」と優しく教えてくれる映画です。

アメリカ南部のアラバマ州で母親と暮らすフォレスト(フォレスト・ガンプ)。他の子よりも少し知能指数が低かった彼はなかなか周囲と馴染めませんが、優しくしてくれたジェニー(ロビン・ライト)と仲良くなり共に成長します。俊足を買われて大学に入学しフットボールチームで活躍。その後は勧誘されるまま陸軍に入隊して勲章を授与されます。その後も波瀾万丈の人生を送るフォレストでしたが、子どもの頃からずっと心に想い続けるのはジェニーのことだけでした。

1950年代から80年代にかけて、公民権運動、ベトナム戦争、反戦運動などなどアメリカがたどった歴史の流れの中をそれと知らずに駆け抜け、周囲に幸運をもたらしていったフォレスト。CGを用いて実際の映像と共に描き出された映像は新鮮な驚きを呼び、第67回アカデミー賞作品賞を受賞しました。

「人生はチョコレートの箱。食べるまで中身はわからない」

これは、フォレストを叱咤激励し続けた母親の言葉です。フォレストが語る人生はドラマチックですが、彼は何か大きな夢や目標を胸に生きていたわけではありません。箱を開けて出てきたチョコレート(人やモノ)に素直に向き合っていっただけです。ただし、「ジェニーと結ばれる」という運命は信じ続けながら。

フォレストは言います。「僕らには皆 運命さだめがあるのか 風に乗ってただ さまよってるのか。たぶん その両方だろう」 運命を信じて努力し続けること。与えられた環境に対して全力を尽くすこと。充実した人生を送るためには、どちらの要素も不可欠なのだと思います。子どもの頃に思い描いていたものとは違っていたとしても、全力を尽くしていれば振り返ったときに「悪くなかったな」と思えるはず。それが幸せな人生というものなのかもしれません。

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INFORMATION
『フォレスト・ガンプ/一期一会』4Kニューマスター版
配給:シンカ
監督:ロバート・ゼメキス
キャスト:トム・ハンクス、サリー・フィールド、ロビン・ライト、ゲイリー・シニーズ、ミケルティ・ウィリアムソン
字幕翻訳:戸田奈津子
3月18日(金)より、角川シネマ有楽町、新宿シネマカリテ、シネ・リーブル池袋、ほか全国順次公開中
© 1994 by Paramount Pictures.All Rights Reserved.
人生はチョコレートの箱のよう。開けてみないと中身はわからない。
アラバマ州グリンボウの田舎で女手ひとつで育てられたフォレスト・ガンプ。小学校に入ったものの、勉強が苦手で脚にギブスをはめたフォレストはバカにされてばかり。遊んでくれるのはスクールバスで一緒になった優しい女の子、ジェニーだけだった。ある日、同級生たちにいじめられていたフォレストは、「走って!」というジェニーの声で猛然と駆け出す。それも脚のギブスが吹き飛ぶほどのスピードでー。アメフト全米代表、ベトナム戦争、卓球世界選手権出場、エビ漁船船長、そのままフォレストは風のような速さで自らの人生を駆け抜けてゆくー。
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